
こんにちは!うさたです!
You&FXでは、FXで収益アップをしていく中で、メンタルコントロールが大切な要素のひとつとしてご紹介しています。
そんなときに知っておいてほしいのが、「プロスペクト理論」です!
プロスペクト理論という心理は、損小利大のFXトレードをはばむ壁とも言えるでしょう。
プロスペクト理論について、以前にちらっとお伝えしたことがあるのですが、この記事では、より深くプロスペクト理論を理解できるようになって、メンタルコントロールに少しでもお役に立ちたいと思っています!
プロスペクト理論とは
最初にプロスペクト理論とは何かをご紹介していきます。
プロスペクト理論を始めて聞く方もいらっしゃると思いますので、まずはWikipediaから拝借したプロスペクト理論の説明をご覧ください。
プロスペクト理論(プロスペクトりろん、英: Prospect theory)は、不確実性下における意思決定モデルの一つ。選択の結果得られる利益もしくは被る損害および、それら確率が既知の状況下において、人がどのような選択をするか記述するモデルである。
プロスペクト理論は、たとえばファイナンスにおける意思決定などにおいて、人々が既知の確率を伴う選択肢の間でどのように意思決定をするかを記述する。期待効用理論のアノマリーを克服する理論として作成された。「プロスペクト(prospect)」という語は「期待、予想、見通し」といった意味を持ち、その元々の由来は宝くじである。期待効用理論の「期待(expectation)」という語に替わるものとして名前に選ばれた。行動経済学における最も代表的な理論の一つとして知られており、そのモデルは記述的(descriptive)である。規範的(canonical)モデルと異なり、最適解を求めることよりも、現実の選択がどのように行われているかをモデル化することを目指すものである。個人が損失と利得をどのように評価するのかを、実験などで観察された経験的事実から出発して記述する理論である。
プロスペクト理論では、二種類の認知バイアスを取り入れている。 一つは、「確率に対する人の反応が線形でない」というものである。これは、期待効用理論のアノマリーで「アレのパラドクス」としてよく知られている。もう一つは、「人は富そのものでなく、富の変化量から効用を得る」というものである。これと同様のことを、ハリー・マーコウィッツは1952年に指摘している。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
とても平たく要約すると、プロスペクト理論は以下のような行動心理のことです。
FXをしていると、損小利大という言葉をよく耳にする場面がありますが、誰もが持っているプロスペクト理論の心理状態でトレードすると、損失が大きくなり、利益が少なくなる、損大利小の逆転現象に陥ってしまう可能性があります。
『人にはプロスペクト理論がある』と、頭でわかっていても発動することがあります。
「利益は確実にしたい!」
「損失は確定させたくない!」
このふたつの思いがあると、FXでは損が大きくなり、利益が小さくなりやすいです。
プロスペクト理論に関するクイズ!
プロスペクト理論をよりイメージしやすいように、クイズを2問用意しました!
プロスペクト理論の解説用のクイズです。
「正解」や「不正解」というものはないので、気軽にクイズをしてみてくださいね!
クイズ第1問!
A:その場で90万円確実にもらえる
B:コイントスをして、表が出れば200万円もらえるが、裏が出れば何ももらえない
ぼくは「A」を選ぶかなー。
Aの期待値は90万円です。
Bの期待値は、200万円がもらえる確率が裏か表かの50%の確率なので、単純計算でいくと期待値は100万円になります。
解説!

言い換えれば、利益を得られないというリスクを回避しているということであり、確実に利益がほしいという気持ちの表れでもあります。
続いてもう1問いきましょう!
クイズ第2問!
A:90万円確実に持っていかれる
B:コイントスをして、表が出れば200万円持っていかれるが、裏が出れば何も持っていかれない
Aの期待値は、-90万円です。
Bの期待値は、-100万円です。
解説!

そして、どちらの答えが多いと思いますか?このような質問では、Bを選ぶ人が多いと言われています。
クイズとプロスペクト理論の関係
このふたつの質問をFXと絡めて考えてみましょう。
先ほどもお伝えしましたが、
「利益は確実にしたい!」
「損失は確定させたくない!」
このふたつの思いがあると、FXでは損が大きくなり、利益が小さくなりやすいです。
プロスペクト理論をFXに当てはめると、以下のような心理状態です。
今なら確実に利益になるから、利益を確定させておこう。
『これ以上は耐えられない!』というつらい状況になってしまったとき、時間の経過とともにショック度合いに慣れていくような感じです。
次は、そのイメージをイラストで解説してきます!
プロスペクト理論をイラストで解説!
ある日、くまたくんはFXをしていて、買いでエントリーしました。
損切りラインも設定しています。
この損切りラインが、このトレードで『これ以上は耐えられないところ』と言えます。
『これ以上は耐えられない』付近までレートが近づいてきました。
この時点で含み損なのでくまたくんはショックを受けています。
損切り幅を広げてしまいました!
『これ以上は耐えられない』と言っていたところに、レートが突入しています!
くまたくんはさらにショック大!
なんとさらに損切り幅を広げました!
『これ以上は耐えられない』ゾーンを突き抜けて、あろうことか『ホント無理!』ゾーンに突入しています!
そして残念なことに、ここで強制ロスカット!
くまたくんは、ショックが強すぎてボーっとしています!!
本来であれば、くまたくんは、最初の損切りラインまでが許容できる損失額だったはずですよね。
許容損失額以上に損失が増えることは、『耐えられない』ことだったからです。
これ以上は耐えられないと頭でわかっていながら、損失を確定させなかったのです。
なぜなら損失を確定したくないからです。
損失を確定してしまうと、「戻ってくるかもしれない」という期待もなくすことになるので、その期待を失いたくないのです。
クイズ第2問の「B」の心理状況ですね。
『耐えられない』ゾーンに入ったときはショックを受けていましたが、「せめて損切りラインまで戻ってくれないかな」とか「損失が○○円まで回復したら損切りするのに」など、いろんなことを考えている内に、次第にそのゾーンでの含み損で受けたショックが薄れていきます。
含み損が増えれば増えるほど辛いと分かっているけど、損失を確定したくないという心理には、人の「欲」が関連しています。
「欲」があることは悪いことではありません。
人の「欲」と、それに伴う行動には、プロスペクト理論という人の心理が関わっていること、そしてこのプロスペクト理論は、人なら誰でもある心理であることを知っていただきたいのです。
そして、プロスペクト理論の心理状態は損小利大の壁となります。
FXで収益アップを目指していくには、プロスペクト理論を理解した上で、損小利大になるようにトレードしていくことが非常に大事です!
まとめ
FXにおいてプロスペクト理論とは、どのような心理状況かご理解いただけましたでしょうか?
ぼくは、このサイトを通じて、FXにおいてあなたなりの「解」を見つけてほしいと思って書いています。
FXで収益を上げるには、メンタルコントロールがとても大切です。
それは、このプロスペクト理論の心理状態が働いてしまうことが、大きく影響しています。
人には誰しも大なり小なり欲があるはずです。
それは、誰しもがプロスペクト理論の心理状態になる可能性があるということです。
あなたの心は、あなたの中にしかありません。
だから、あなたの「解」を見つけることが収益アップに大切なのです!
FXでは、自分の欲との葛藤があるということです。
それを知った上で収益アップを目指すには、まずは、プロスペクト理論という心理状態があることを知ることが第一歩ですね。
どうやってプロスペクト理論を克服するのかも書こうと思っています!
でも、今から当サイトの他の記事を読んでいくと、ヒントがたくさん載っていますので、いろんな記事に目を通して見てくださいね!
もちろんメンタルコントロール以外にも、FXには大切な要素があります。
これからも記事を書いていきますので、あなたのトレードの参考にしてもらえると嬉しいです!