有事のドル買い
有事のドル買いとは、戦争や紛争などの有事の際に、安全資産である米ドルが買われる事象のことを、有事のドル買いといいます。
2006年7月の北朝鮮ミサイル発射やイスラエル軍のレバノン侵攻では、「有事のドル買い」が見られました。
また、逆の現象もあって、有事の際に米ドルが売られることがあり、この場合は、有事のドル売りと言います。
2001年9月11日に起きた米国同時多発テロや2003年3月19日の米軍によるイラク空爆では、「有事のドル売り」が見られました。
安全資産とは、国際的に信頼があって流動性のある資産のことを安全資産と言います。米ドル以外では、日本円、スイスフラン、金などが安全資産に当たります。このことから、「有事のスイスフラン買い」も見られることがあります。
米国同時多発テロ以降、米ドルが安全な資金の逃避先として見られにくくなっていると言われています。米国は、世界最大の軍事力を有する国ですが、その米国でさえテロの標的になったという事実によるところが大きいです。
米ドルは世界の基軸通貨ということもあり、今でも安全資産として位置づけられていますが、こうした背景もあって「有事のスイスフラン買い」を耳にする機会が増えました。
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